2040年問題の課題を解決するために

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課題解決のためにすべきこと

介護業界全体で取り組むべきこと

労働環境の整備

人材不足を解決するためには働きやすい環境を整える必要があります。現場で働いている人の多くは人手不足を感じており、それに伴う負担も大きくなっています。労働環境を整備することで負担が軽減され、離職率の改善につながります。
具体的な対策としては「ユニットケア」の導入が挙げられます。これは、10人程度の利用者を1ユニットとし、専任のスタッフが担当する方法です。ユニットケアは利用者の尊厳や生活を尊重するだけでなく、目の行き届いた介護を提供できるというメリットがあります。また、現場で思い付いたアイディアをユニットごとに実践しやすいという特徴もあります。自由度が高いため人間関係が悪化する可能性も低く、従来の方法よりもストレスが軽減されます。
また、「ITの導入」も積極的に進めていく必要があります。要介護者への介助だけでなく、日々の報告や書類作成も重要な仕事です。多くの事業所ではいまだに手書き、あるいはExcelなどで対応しています。これらの作業をスムーズに行えるITサービスを導入することで現場の負担は大幅に減ります。今まで作業に費やしていた時間を介護業務に注ぐことができるため、サービスの質も向上するでしょう。具体的な方法としては、介護記録のシステム化やタブレットの導入による作業時間の削減、見守り支援機器の導入による業務負担の軽減などが挙げられます。特に見守り支援機器は夜間の見回りによる負担を大幅に減らせるうえに、重大な事故の発生を抑える効果があるため、多くの事業所が導入に踏み出しています。

外国人人材の確保

外国人人材の受け入れも進められています。政府は技能実習制度や特定機能などの制度を導入し、多様な国・文化の人材確保に取り組んでいます。現在、インドネシア・フィリピン・ベトナム・ミャンマーなどの国と協定を結んでおり、今後も外国人人材の確保に向けた政策を推し進めていくことが予想されます。外国人人材を雇用することで、一定水準に達している人材を長期間雇用できるというメリットがあります。技能実習制度1・2・3号から特定技能1号へ移行することで通算10年間の雇用が可能です。

イメージアップ

業界全体のイメージアップも必要です。介護業界に対していまだにネガティブなイメージを持っている人は多く、それが人材確保を難しくしている要因でもあります。求人票に正しい情報を掲載するだけでなく、ホームページで理念や具体的な取り組みを紹介し、世間に向けて介護業界の魅力を発信する努力が求められます。また、政府としても処遇改善やキャリアパスの整備に取り組んでおり、業界全体のイメージアップに努めています。

介護現場は変わってきている?

介護人材の確保が急務 介護人材の確保が急務

課題解決のためにすべきこと

介護人材を確保するためには労働環境を整備する必要があります。ITの導入などによって現場の負担軽減や業務効率化を図ることが人材定着につながります。また、業界全体のイメージアップも求められます。

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